東海テレビ「ドッキン!やばいばる」、1980年代半ば(1984年頃)放送【追加記事その1・黒の顔拓期】

7月23日の記事でご紹介した1980年代の東海テレビのバラエティ「ドッキン!やばいばる」についてですが、その後ブログ読者様からのクリップ「2013年6月ご提供分」(クリップの経緯は7月23日の名古屋テレビ「オトナになりたい」の記事末尾参照)の確認を進めたところ、他にも同番組の顔拓13シーン・粉企画1シーン・泥企画1シーンが入っていました。

また、だいぶ以前に他の方からご提供いただいたクリップにも同番組の顔拓シーンが入っていたことを思い出し、改めて再確認したところ、そちらにも顔拓12シーン・泥企画1シーンが収録されていました。

このうち顔拓シーン2つは双方に収録されていましたが、その重複を除くと2つのクリップに合計23シーンが入っていることになります。7月23日の記事のご紹介シーンを除き、残りの22シーンをまとめて2つの記事に分けてご紹介いたします。ただし、それらのシーンのうち、一部は顔を塗ったあとなど途中から収録されていたり、また顔を塗る前の途中で終わっていたりして、完全ではないものがあります。加えて、どのシーンも顔拓部分(罰ゲーム部分)のみが抽出されていて、なぜそのメンバーが罰ゲームに選ばれたのかとか、番組の全体像については、よく分からないところがあります。出演者の正式な名前、正確な放送日時等々も今のところ不明で、クリップから分かる範囲で記事を作成しています。不正確な情報が含まれているかもしれませんので、あらかじめご了承ください。

23の顔拓シーンは、黒い塗料(墨汁?)を使っているものと、赤・青などカラフルな色を2つ使っているものとに大きく分けられ、それぞれ放送時期がやや違っているように思われます。そこで、追加記事は「黒の顔拓期」と「カラフル顔拓期」の2つに分けて作成します。各シーンには便宜的にA3、A4、A5…、B1、B2、B3…のようにアルファベットと番号を振り、それぞれのシーンの情報や印象に残る台詞などを列挙しました。「A」は「2013年6月ご提供分」収録、「B」は他の方のクリップに入っていたものです。もし各シーンについて詳しい情報をご存じの方がおられましたら、「記事のA○○は…」のようにお教えいただければと思います。

まずは、この記事で黒の顔拓期をご紹介します。これらのシーンの時期に共通する特徴としては、顔拓は視聴者へプレゼントされていたらしく顔拓部分の最後のほうに応募の呼びかけがあること、顔拓をとりおわると顔拓メンバーは司会者からCMへ入る合図のかけ声を求められ、そこで顔拓シーンが終わることなどが挙げられます。

○シーンB1
このシーンはカラフル顔拓のため、別記事でご紹介します。

○シーンB2
このシーンは、紙をはがして顔拓をさらすところが入っていませんでした。

顔拓を受ける人:オキムラみちよ

MC「はい、みっちゃんどんな気分かなー?」
みちよ「もうサイテー、泣きたーい」
MC「頑張ってねー」
いいたまギャルズの誰か「今日の顔拓うれしいな!今日の顔拓みちよちゃん!」






○シーンB3
泥んこ企画のため、いずれ別記事でご紹介します。

○シーンB4
この回に顔拓を受けたメンバーは今で言うところの番組での「いじられキャラ」なのか、あまりかわいそうという扱いをされずに、顔の大きさをネタにされるなどしていました。

顔拓を受ける人:くみこ





○シーンB5
このシーンは素顔部分のみで墨を塗るところ以降が入っていませんでした。

○シーンB6
MCのトークから、この回でこの時点でのいいたまギャルズが全員一度は顔拓を受けたことが推測されます。

顔拓を受ける人:ゆうこ

ゆうこ「かわいそうじゃない、あたし?」
MC「それでは、やらせていただきます。あらー!あらー!はじめての、ゆうこの…」
いいたまギャルズの誰か「ゆうこ、目に涙ためとる」
ゆうこ「だって、かわいそうだもん」
MC「ウンタ(?)は(顔拓を)まだやってない?」
ウンタ(?)「わたし2回やったよ」
MC「まきちゃんは?」
まきこ「わたしやったよ、1回」
MC「じゃあこれで全部なめたね(全員顔拓をやったね)」












○シーンB7
MCの「顔拓評論家」などの表現から、これも顔拓が定番として定着した時期のシーンと思われます。

顔拓を受ける人:ちかこ

ちかこ「いかんいかん」
周囲のいいたまギャルズ「(輪郭の外側を指しながら)ここまで塗らなきゃ大きく写らない」
ちかこ「(顔が)大きいのはくみちゃん」
MC「顔拓評論家のカトウけいこさんが…」
周囲のいいたまギャルズ「どういうパックですか?」
ちかこ「(リポーターっぽい口調で)『そうですね、お肌にいちばんいい、墨パックじゃないでしょうか…』そんなこと言えるかバカ!(とノリツッコミ)」
ちかこ「早くー!(おわらせてほしい)」
周囲のいいたまギャルズ「さあみんな押さえるんだ!」(と紙に押しつける)











○シーンB8
A3(7月23日の記事のシーン)と重複

○シーンB9
A7と重複(カラフル顔拓のため別記事でご紹介します)

○シーンB10
このシーンは素顔や墨を塗るところが入ってなくて、紙を押しつけて以降から始まっていました。嫌がり方・恥ずかしがり方や、顔拓プレゼントを強調していることなどから、顔拓が始まった比較的初期のほうなのでしょうか。「きょうこ」はB12で素顔がちらっと映っています。

顔拓を受ける人:きょうこ

スタジオの声「うわー、あー」
きょうこ「あー」
MC「この顔拓は美しくとれましたが、皆さんにプレゼントしたいと思いますので、欲しい方は顔拓係まで。きょうこちゃん、この顔拓みんなにあげるんだけど」
きょうこ「(やけくそ気味に)はい、どうぞ!お部屋のインテリアにぴったりだと思うわ!」







○シーンB11
このシーンも嫌がり方が激しいほうだと思われます。MCのトークから、B10の次の週に放送されたものだと思います。

顔拓を受ける人:ゆか

周囲のいいたまギャルズ「ゆか、ごめんねー」
ゆか「やー!お化粧したのに」
MC「先週はきょうこがデビューをしたのだ」
ゆか「あー!あー!」
周囲のいいたまギャルズ「手伝ったりなんかして」
ゆか「(手伝ったメンバーに、ぶっきらぼうに)よく覚えとるよ、わたしはー!」
MC「ブリッ子のゆかちゃんがこんな声を出してしまいました」
ゆか「あー!恥ずかしい」








○シーンB12
このシーンも嫌がり方が激しく、周囲から無理矢理あごを上げられて塗られていました。ギャラリーで笑いながら見ている「きょうこ」は、B10で顔拓されているメンバーでしょうか。

顔拓を受ける人:けいこ








○シーンB13
このシーンについては、顔拓を受けるメンバーの名前を確認できる映像(名札が映る)・音声(名前を呼ばれる)いずれもなく、名前は不明です。会話の内容からすると、全員がクイズか何かに間違って、公平を期すなら全員アウトか全員セーフのところ、何らかの理由で1人が代表して顔拓されることになったようです。

顔拓を受けるメンバー「(真っ黒な顔で)みんな間違ったんだから、みんな顔拓だー!」
MC「世の中はそうそうね…。新人だということで許していただきたいですが。2カメさんに向かってコマーシャル(のコールをしてください)」






○シーンA3
7月23日の記事でご紹介済みです。

○シーンA6
このシーンは、いいたまギャルズを卒業するメンバーを送り出すにあたり、番組での名場面を振り返っているところと思われます。その中に顔拓も含まれていたようですが、塗ったあとのみでした。

顔拓を受ける人:たみこ



黒い顔拓は以上です。A7以降がカラフル顔拓になります。後日、「追加記事その2」にてご紹介予定ですが、ざっと見た印象ではカラフル顔拓は黒よりも付着が薄かったらしく、視覚的なインパクトは黒顔拓のほうが大きいかもしれません。なお、A4・A5は同番組の粉企画・泥企画のシーンで、そちらもいずれ別記事にて取り上げる予定です。A1・A2は別の番組で、A1のほうはすでに記事にした名古屋テレビ「オトナになりたい」です。

全体的な特徴として、顔拓は恒例でありながらも罰ゲーム感はずっと強かったようで、かなり嫌がるメンバーも見受けられました。顔拓されるのは各回1人だけで、あとのメンバーから無邪気にいじり倒されるのも、罰ゲーム要素を高めています。ただしあくまで番組の罰ゲームということで、どのメンバーも顔拓をテレビ的に成立する形で受け入れてリアクションしています。ある回では他人の顔拓の様子を笑って見ていたメンバーが別の回では嫌がりながら顔拓されていたり、そういったところは恒例企画でなければ見られないことだと思います。

1980年代半ばはフジテレビの「オールナイトフジ」(Wikipedia)や関西テレビの「エンドレスナイト」(Wikipedia)など女子大生を集めてわいわいやるタイプの番組が流行っていたようですが、この番組も大枠ではそうした類のもので、いいたまギャルズは有名タレントというより一般人に近いのではないかと思われます。そのことに加え、恥ずかしがり方や言葉の言い回しも80年代風という感じです。

おそらく現在同じようなポジションの女の子を集めて似たような番組をやったとしても、全然違った雰囲気になりそうな気がします。たぶんもう少しあっけらかんとした感じになり、ここまで恥ずかしがったり嫌がったりはしないかもしれません。

ともあれ、毎週に近い形で、これだけしっかり塗り込むタイプの罰ゲームをやった番組は、後にも先にも存在しないのではないでしょうか。

「A6」の元となる放送が今回確認した中には含まれていなかったことからしても、黒顔拓の回はこれで全部ではないと思われます。Twitterにて、司会の平野文も顔拓されたことがあるとお聞きしていますが、それも今回は見当たりませんでした。この番組について他にも情報をお持ちの方がおられましたら、ご一報ください。

(8月2日追記)
「追加記事その2・カラフル顔拓期」も作成しました。