東海テレビ「ドッキン!やばいばる」、1980年代半ば(1984年頃)放送【追加記事その2・カラフル顔拓期】

この記事は、7月31日掲載の「東海テレビ『ドッキン!やばいばる』、1980年代半ば(1984年頃)放送【追加記事その1・黒の顔拓期】」と合わせてご覧ください。

この「追加記事その2」では、今回確認した2つのクリップに含まれるカラフル顔拓のシーンをまとめてご紹介します。

カラフル顔拓(番組司会者は「2色刷り」と呼んでいたようです)は、刷毛を使って塗っている時期のものと、巨大なスポンジローラーを使って数秒で一気に塗ってしまう時期のものがありました。

刷毛を使ってカラフル顔拓をしている頃は、顔拓を受けることになる理由やシチュエーションについては黒の顔拓期に近かったようで、顔拓メンバーは椅子に座り、その周りを他のメンバーが取り囲んでいます。

スポンジローラーの時期は、敗者を決めるゲームが刷毛の時期とは別のものになっているらしく、顔拓メンバーはゲームが行われていた台の上で正座の姿勢でヘアバンドや養生用の前かけを着せられ顔拓を受けています。顔拓メンバーの近くにはMCとゲームの参加者と黒衣がいるのみで、他の大勢のメンバーは雛壇から見守っています。(記事は顔拓の色で分けるより刷毛使用の時期とスポンジローラー使用の時期で分けるほうが適切なのかもしれません。)

付着については、黒のほうが見た目は濃く、赤・青の顔拓は紙を押しつけたあとに大半の塗料が紙のほうに持っていかれて肌が綺麗になっているところも見られました。またスポンジローラーのときは、綺麗に塗れていない回もあります。

以下、シーンごとに書いていきます。

○シーンA7
このときはまだ刷毛を使っています。手順などは黒の顔拓のときと似ていますが、周囲のいいたまギャルズの顔ぶれが黒のときと比べて一部入れ替わりがあるようにも思えます。具体的にどれくらい時期が異なるのかはわかりません。

顔拓を受ける人:みよこ

MC「赤と、青の、2色刷です」
みよこ「あー!」
(顔拓をとる)
周囲の誰か「きれいよー、みよこ」
周囲の誰か「(顔拓が)でかい!」
みよこ「大きくないよ、小さいよ」
MC「顔拓が欲しい方、お便りください。コールお願いします」
みよこ「コマーシャル!」






○シーンA8
まだ刷毛が使われています。雰囲気的にA7と近い時期のものだと思います。

顔拓を受ける人:シミズくみ

くみ「2回目のシミズです」
MC「2色刷りは初めて?」
くみ「初めてです」
やちよ「変わり顔拓(変わり種の顔拓?)やろう」
周囲の誰か「みきちゃんさあ、復讐したれや」
周囲の誰か「上を青で下を赤にしたら?」
くみ「うそー!むちゃくちゃや」
MC「黒衣が今、芸術的センスを発揮してバイアスにしておりますね、斜めに…」
くみ「あたし田舎の子だからさ、派手にせんといて…。あー!」






○シーンA9
この回では塗料を塗るときにスポンジローラーが使われています。MCと顔拓メンバーのトークから、ローラーは初登場で、顔拓の罰ゲームが一時休止していたあとの再開1回目なのでしょうか。シチュエーションや背景にA10~A16と共通するところが多く、断片的な情報を合わせると、川柳にまつわる何らかのゲームで罰ゲームを受ける者を決めているようです。顔拓を受けたあと、コマーシャルのコールをするところは刷毛時代と同様ですが、コマーシャルに入る前に次のコーナーを示すフリップを持ったメンバーの映像が挿入されています。

顔拓を受ける人:マツオカゆうこ

MC「(準備するゆうこに)さあ、今の心境は…」
ゆうこ「顔拓がなくなったと思ってね、よかったーと思ってたのに…」
MC「ご覧ください、このローラー。(ローラーを手ではさんで柔らかさを示しながら)いかに顔に凹凸があろうとも、このスポンジローラーは一発でフィットいたします」
(黒衣がローラーに赤と青の塗料を付ける)
一同「うわー!」
MC「そして、お顔にひと刷毛ですね」
一同「あー!」
ゆうこ「やだー」
MC「今日は手馬楝(てばれん)で。マツオカゆうこ部員の、初めての顔拓」






○シーンA10
川柳ゲーム期のものです。

顔拓を受ける人:ミズノゆうこ

MC「さあ、ゆうこちゃん、初めてのこの川柳(コーナー)のお出番で、初めての顔拓。はい、今のご気分は?」
ゆうこ「心配」
MC「でも、これでみんなに覚えてもえらえる」
MC(黒衣がローラーを塗る直前に)「息をとめて、せーの!」
(顔拓をとられる)
MC「それでは、ゆうこちゃん、画面に向かって一言」
ゆうこ「喜んでいただけたでしょうか。(恥ずかしそうに)あー、どうしよう、もうー」






○シーンA11
川柳ゲーム期です。MCが顔に塗る塗料について「舞台用の顔料」と言っています。画材系の塗料ではないのでしょうか。

顔拓を受ける人:ふきみ

MC1「チームメートのみよこちゃんが(ふきみの)髪を(よごれないように)持っています。片やブレスレットウォッチ、片や顔拓」
MC2「好対照ですねー」
MC1「あとで喧嘩しないようにね」
(顔拓をとる)
MC1「もう覚悟を決めたような」
MC2「そうですね、静かな顔拓ですねー」
MC1「実は、テレビではお分かりになりませんが、この顔料の香りがとても私は好きなんでございます。舞台用に使う顔料なんでございますが、わたくし、ファンで…」






○シーンA12
川柳ゲーム期です。顔拓メンバーの横で、盛んに顔拓の受け方をレクチャーしている「みなこ」は、A17で暴れながら顔拓を受けているメンバーでしょうか。

顔拓を受ける人:ちえ

みなこ「スポンジが近づいてきたら、息を吸って、止めないと。わかった?」
ちえ「(黒衣の肩を叩いて八つ当たり)大学生になったのに…!」




○シーンA13
川柳ゲーム期です。A13~A16は、ローラーを顔にあてるときにカメラが横から撮るようになっていて、塗られるときの表情がわかりやすくなっています。こうした点からも、A7以降はクリップの収録順がほぼ放送順と思われます。

顔拓を受ける人:シバタさなえ

MC1「今日は、(顔拓の色が)赤と焦げ茶ですね」
MC2「さなえはいつも髪の毛垂らしてるのに、今日はちゃんとポニーテールに…」
さなえ「今日はこのために…」
MC2「ほんとにやちよちゃんて人が顔拓とるとき嬉しそうな顔するわね…」
MC1「さあ、さなえ。初体験いきましょうか。息をとめててね。はいちょっと上を向いて」
さなえ「うわー。うわー!」
MC1「さて、それじゃあさなえ、カメラに向かって一言どうぞ」
さなえ「この日を待ってました」






○シーンA14
このシーンは、素顔部分・顔拓後とも少しだけで、クリップにはかなり短くカットされて収録されています。クリップに収録されている順番がほぼ放送順だろうということから、たぶんこれも川柳ゲーム期だと思います。

顔拓を受ける人:ねねこ





○シーンA15
川柳ゲーム期です。こうした罰ゲームで「お嫁に行けない」的なコメントは定番の一つですが、近年はあまり見かけなくなりました。

顔拓を受ける人:さなえ (A13とは別人物)

さなえ「えー、どうしよう!」
(塗料を塗られ)
さなえ「よだれが…」
(顔拓後)
MC「3カメに向かって一言」
さなえ「誰か、嫁さんにもらってちょうだい」





○シーンA16
川柳ゲーム期です。名前を確認できる映像・音声がありませんでしたが、A10と同じメンバーでしょうか。顔拓コーナー直後に映るインサート映像は、A13までは「次のコーナーを紹介するフリップを持ったいいたまギャルズ」でしたが、このA16では「車の横に立つ水着女性」になっています。

顔拓を受ける人:ミズノゆうこ?

顔拓メンバー「またですかー。2度目です。あたしほんと要領わるいですね」
MC「息とめて、はい行くよ、上から、せーの」
(塗料を塗るところが、うっとりしているようにも見えたため)
周囲の誰か「快感なんじゃない?もしかして」
顔拓メンバー「(笑いながら、その指摘に乗っかるようなリアクション)あー、あー」
MC「はっはー、意外なところに、意外な面があるものですね。(この顔拓メンバーは)もう気持ちよくて口もきけない(ように見える)」





○シーンA17
このシーンは、ここまでの川柳ゲームとは違う流れで罰ゲームを受けているのか、顔拓メンバーの「みなこ」の周囲に他のメンバーが集合して、みなこはかなり暴れるリアクションをしています。ローラーのシーンのカメラアングルはほぼ正面からで、真横からは撮られていません。一方で、顔拓コーナー直後のインサート映像はA16と同じく「車の横に立つ水着女性」ですので、おそらくA16と近い時期のものだと思われます。さらにそのあとに、いいたまギャルズが司会者を中心に集合して映っているシーンがあり、そこではみなこは顔をタオルで拭きながら映っています。

顔拓を受ける人:みなこ

周囲の誰か「たまにはいいよー!」
みなこ「いやだ、いやだ、ちょっとや…」
やちよ「みなこ、顔(を)上げや、ちゃんと!顔上げや!」
(みなこ暴れる)
みなこ「あー!」
やちよ「顔上げや!顔上げや!」
(周囲に体を押さえられながら強制的に顔をローラーで塗られる)
一同「うわ、うわわわ(笑)」
MC「いやー、ご静聴中の皆様、これで許してください。ご協力ありがとうございました」
(一同から紙を顔に押しつけられる)
MC「やちよちゃんの人間馬楝」
みなこ(自分の顔拓を見ながら)「かわいい。あ、(紙が)破れちゃいました」
MC「にぎやかな顔拓ができましたが、2カメに向かって一言」
みなこ「今度はこういう色に日焼けしたいです(苦笑)」









○シーンB1
刷毛で塗られていて、シチュエーションも川柳ゲーム期とは異なっています。たぶんA7・A8の時期のほうに近いものだと思います。2色を使って左右2面ではなく上下4段に塗り分けられているのは、今回確認した中ではこのシーンのみです。「やちよ」は毎回顔拓のときに騒ぐキャラクターのようで、このB1の画像001で「ふきみ」の額を抑えている人物です。A8の画像005にアップがあります。

顔拓を受ける人:ナカムラふきみ (A11と同じ人)

MC1「顔拓をやったあと、CMの前に『ペコちゃんことナカムラふきみです』って(言ってください)」
ふきみ「やだー」
MC1「さー行こうか、やちよ、よく見ててね」
やちよ(異様に喜びながら)「ラッキー!ラッキー!ざまあみい」
MC1「やちよが興奮しております。」
MC2「やちよちゃんは(顔拓を)何回やったの?」
やちよ「わたし、まだ1回もやったことないんです。どんくさくないからー!」
(顔拓後)
MC1「さー、今日はこれだけじゃないですよ。リクエストにお答えして、あの3のカメラに向かって、首もかしげてね」
ふきみ「もーう…。(可愛い感じで)ペコちゃんこと、ナカムラふきみです」
(一同笑い)








7月23日の記事7月31日の「追加記事その1」と合わせ、今回確認したクリップの中に含まれていた「ドッキン!やばいばる」の顔拓シーンは以上です。トークの内容の整合性などから、実際にはこれらクリップ収録シーン以外にも当時顔拓の回があったことは確かで、今のところ、たとえば初めて顔拓を罰ゲームに採用した回についても確認できていません。ここで挙げた回についての放送日や放送順も不明です。

また何か情報をご存じの方がおられましたら、ご一報ください。