新年のご挨拶と随想(2025年)

新年あけましておめでとうございます。日頃情報をお寄せいただいている皆様、ご訪問いただいている皆様にお礼申し上げます。またお気づきの情報がございましたら、お知らせいただけますと幸いです。今年もよろしくお願いします。

今年の8月でこのブログを開始して20年を迎えます。こんなに続けることになるとは、始めた当初は考えてもいませんでした。皆様のご訪問がなければ続いていませんので、長年のご愛顧にも改めてお礼申し上げます。

2023年半ば頃から昨年にかけて大きな話題になったシーンもわりと多かった印象で、一時期に比べると復調傾向でしょうか。今年も良いシーンが多く見られることを期待しています。

番組シーンについて、記事に書いているような淡々としたリポート以外にも所感は多々あるのですが、ふだんはそうしたことまで書く機会はなかなかありません。以前、新年の記事にエッセイや考察的な話題を書いたことがあったように思いますが、今年は久々にそれを踏襲して、ここ最近ふわっと考えを巡らせている、「今昔の比較」というテーマについて書いてみようと思います。

(※この記事はしばらく先頭に固定表示しますので、その間の新規記事をご覧の際はお手数ですがスクロールダウンしてください。)

■「昔」と「今」を比較してみる?

私が番組シーンを意識して集め始めたのは、ブログ開始よりもさらに以前の、1990年代のことでした。最近、地上波の番組では、昭和のテレビ番組やニュース映像を見て現在の視点から見たギャップや違和感を面白がる、いわゆる「昭和の常識、令和の非常識」タイプの企画が増えています。そうした企画からの連想で、ふと、まみれ系のシーンの多寡やクオリティについて、今と昔で比較すると、どのようなことが言えるだろう?と考えてみました。

最初に結論から書きますと、あくまでこれは私の個人的な印象ですが、テレビ番組での女性出演者のまみれ系シーンに関しては、総合的に見て、質・量ともに1990年代より現在のほうが恵まれているように思います。1980年代はリアルタイムでチェックできていないシーンが多いのですが、おそらく1980年代まで比較の対象を遡らせても、同様かと思います。私自身は、昔は良かったという印象はまったく持っていません。

たしかに、1980~1990年代は今よりもテレビ黄金期で、「お笑いウルトラクイズ」など今ではあまりないタイプの大型バラエティがありました。しかしそこで汚れていたのはほぼ男性芸人で、そこに女性アイドルが絡んでくることは基本的にはまれでした。「だいじょうぶだぁ」や「加トちゃんケンちゃん」、「みなさんのおかげです」、「ごっつええ感じ」などのパイ投げコントは質的にはもちろん貴重ですが、量という点では、実はそれほど高頻度ではありませんでした。「だいじょうぶだぁ」はファミリー劇場の再放送で改めて確認しましたが、毎週のようにそういったシーンがあったというわけではなく、女性出演者とのパイ投げコントの数は意外に少なかったことを再認識しました。

現在でもなおドッキリや体張り系の企画で中心になるのは基本的には男性芸人ですが、以前に比べると、女性出演者が加わってくることも多少は増えてきた気がします。そしてこの20年間の大きな変化として、女性アイドルグループが自分たちの冠番組を持ち、そこでバラエティな企画を経験する流れが珍しいものではなくなったことが挙げられます。ご存じのとおり、2000年代後半にアイドリング!!!やAKB48のメンバーが冠番組でパイ・粉・メイク要素を含むバラエティな企画に挑戦するようになり、その影響があってか、若手アイドルが体を張る傾向はそれ以前より顕著になりました。

「昔」と「今」のスパンをそれぞれどの時期に何年間くらい設定するのかによっても印象は異なりますが、1990年代の10年間よりも、ここ最近の10年のほうが、テレビ番組で女性芸能人のまみれ系のシーンを目にすることは増えている気がします。少なくともシーン数や人数など量的な部分に関しては、当時より増加したと言ってよいのではないかと思います。

まみれ方の程度やシチュエーションなど質的な部分、ターゲットの人選の意外性といった要素については、量的な部分以上に感じ方の個人差が大きく評価は様々だと思いますが、そういったクオリティに関しても、1990年代よりもおそらく今のほうが恵まれているという印象を私は持っています。アイドルグループでも、バラエティ担当のメンバーばかりではなく、そういう役割ではないと思われている人がパイを受けることがあったり、意外性を感じる機会が増えた気がします。これについては、いやいや、全盛期の「だいじょうぶだぁ」や「みなさんのおかげです」のパイ投げコントに女性ゲストが参加したときのほうがキャスティングの意外性を感じたよ、という方も当然おられるでしょうし、人により本当に様々だと思います。

私の今のこうした感じ方は、現在の番組状況の変化、たとえばもしテレビ東京系列の深夜の坂道バラエティが終了してしまうと、また違ったものに変わる可能性も否定できません。それくらいに不安定で暫定的な捉え方に過ぎないとも言えますが、その場合でも、私が1980~1990年代を黄金時代と感じることはおそらくないと思います。

もちろん、今と昔を比較したときに、特定の番組に対する思い入れの深さによって評価が違ってくることも十分考えられます。例を挙げると、「だいじょうぶだぁ」・「ドリフ大爆笑」のパイ投げコント、「アメリカ横断ウルトラクイズ」の泥んこクイズ、「殿様のフェロモン」の金粉、それほど有名ではないかもしれませんが「ドッキン!やばいばる」の顔拓の罰ゲームなどは、いずれもシチュエーションの特異性から、それぞれ強い思い入れを持っている方がおられる番組です。それらの番組こそが至高という評価の方にとっては、それぞれの番組のレギュラー放送時期のほうが黄金時代という印象になるかもしれません。それらの企画の中には、もしかしたら現在の基準では地上波でのオンエアが難しいものがあるかもしれず、その場合、「昔は良かった」という評価になる方がおられるかもしれません。

■どのくらい前のことを「昔」と感じるか?

もう一点、「昔」に対する遠近の感覚、つまり何年前のことをどれくらい遠い昔に感じるかという感覚は、単純に年数の長短だけでは測れないところがある、不思議なものだとも思います。一例として、私の場合、今から15年前の2010年のシーンは今現在と地続きという感覚があり、馴染み深く感じられます。当時の「AKBINGO!」のシーンを見ても、それほど昔のシーンだとは感じず、むしろ「最近のシーン」という範疇で捉えてしまうことすらあります。

ところが、私が1997年にインターネットで「パイ投げ倶楽部」さんを初めて見て、リアルタイムにはチェックしていなかった1980年代のシーンの存在を知ったときには、それらに対して「だいぶ昔のシーン」という感じ方をしたものでした。年数の経過で言えば、それらは1997年の時点からせいぜい10~15年前のシーンのはずですが、現在から15年前の2010年のシーンに対して感じるのとはまったく違う感じ方をしていたわけです。だとすると、たとえば2020年に初めてインターネットを見て2005~2010年頃の数々のシーンを知ったという世代の方にとっては、その時期のシーンは「ずいぶん昔のシーン」という印象になるかもしれません。「今」と「昔」のスパンをどのように設定するのかという段階から、すべての世代の人にしっくりくる括り方を見つけるのは難しいだろうと思います。

このように、そもそも今昔の比較は客観的な結論を出せるようなテーマではなく、属する世代や素材のお好みによってまったく違った印象になってくる可能性があります。どこまで行っても上記は私の個人的な感じ方に過ぎません。皆様がそれぞれに「昔と今」に関して独自の印象や評価をお持ちだと思いますが、いかがでしょうか。

■テレビ番組以外の今昔?

ブログのテーマから離れて、いわゆる専門作品のほうに範囲を広げると、量に関しては一目瞭然で、1990年代とこの5年とではまったく比較になりません。何を以て専門作品とするのか、線引きは非常に難しいのですが、日本で最初の作品のリリースがあったとされる1996年から2018年までの全制作者の全作品数と、2019年から現在までの同様の合計とを比較すると、もしかしたら後者のほうが多いのではないかという印象すらあります。それくらいにこの5年で作り手の方が増え、作品数は激増しています。

なお、私は以前から、1980年代と今とを比較すると、パイ投げや面白メイクのような体験をOKしてくれる女性の方(抵抗感はあるけど別に構わないですよという程度の方も含む)は、今のほうがはるかに多いのではないかという推測を持っています。これについてはまったくぼんやりとしたイメージに過ぎず、客観的に根拠を示す方法はありません。ただ、一般人の方がターゲットの番組シーンで見られるリアクションを観察していると、恥ずかしがる様子が昔のほうが強いような気がしました。これは気のせいや思い込みに過ぎないかもしれませんが、1980年代の「たけし城」や「仮装大賞」、その他の視聴者参加番組のシーンを見るたびに、そのように感じます。

もし仮に1980年代にインターネットのような便利なコミュニケーションツールがあったとしても、パイ投げ撮影やメイク撮影にOKをくれる人を探すのはものすごく難しかったのではないか?と想像しています。この点もまた、特に私と同世代あるいは私より上の世代の方々に、お尋ねしてみたいことの一つです。

以上、新年の雑文でした。今年もよろしくお願いします!

新年のご挨拶と随想(2025年)」への3件のフィードバック

  1. 明けましておめでとうございます、質問があります。この画像の掲載は終了しましたとある画像はもう二度と見ることができないのでしょうか

  2. 私は1980年代初頭の生まれなのですが、それでも何となく「昔は良かった」と思っていましたが、こうしてエビデンスに基づいた話をされるとそうではないかもと考えを改めつつあります
    何となく昭和末期や平成初期はコンプラが緩くお色気系の番組が多かった事で、messy系のテレビ露出も多かったと大した根拠もなく混同していたのだと思い知らされました
    仕事でも何でも「昔は良かった」と言っているだけでは未来はないと言う事ですね
    少し負け惜しみですが、それでも最近のテレビの「泥んこ」は物足りないと思ってます(これも主観でエビデンスはないですが)
    去年の高校生クイズしかり…

  3.  このエッセイを読んで私も10年以上himajinさんのブログを読んでることに気づいてびっくりしました…時の経つの早いですね。結構長いこと私のフェチ活動を支えてもらっているので感謝してます。
     これからもブログチェックしたり作品を購入したり、細々と応援させていただきます!

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