Top > Specials > 「MESSYLIVE3」が開催されました (2012年12月9日掲載)
12月2日、大阪市内で行われたスタジオあるく!さん主催のライブイベント「MESSYLIVE3 in OSAKA」(当サイトの告知ページ)に、開催スタッフの一員として参加させていただきました。 その参加報告を掲載します。
まずは、イベントに参加された皆様、会場関係者の皆様、他の開催スタッフの皆様に、心よりお礼申し上げます。本当にありがとうございました。
今回のMESSYLIVE3には、スタッフも合わせて総勢42人の方が参加されていたそうです。これだけの規模のイベントがなんとか無事に開催できたことは、会場にいた皆様それぞれのおかげだと思います。
一方で、時間的に押したところが多く、また必ずしも手際がよくないところもあったかと思います。何か至らない部分がありましたら、申し訳ございません。反省点は改善し、今後に活かしていきたいと思います。
スタジオあるく!ブログ「MESSYライブ3御礼 そしてお知らせ」にもありますが、主催者の足立さんはイベント活動についてはしばらく充電期間に入られるそうです。一方で、いつの日かまた「MESSYLIVE4」を開催したいとも考えておられるようなので、おそらく再びこのような機会があることと思います。
ライブ当日の細かな進行についてはスタジオあるく!ブログとclubwam!ブログに詳しいレポートが掲載されています。各ステージの基本的な内容は以下の記事をご参照ください。
ここではこれらのレポートの補足的な事柄や、私が当日目撃して印象的だったことなど、いろいろな雑感を書いてみたいと思います。まとまりに欠ける形式になり、もしかしたらイメージをつかみにくいかもしれませんが、ご容赦ください。 文中の写真は、すべて主催のスタジオあるく!足立さんに事前の許可を得て掲載しています。
今回のMESSYLIVE3(以下、ML3と略記)の全体から受けた印象は、前回のMESSYLIVE2(以下、ML2と略記)のときに感じた要素を改めて再確認、あるいはより強く感じるものでした(ML2の当サイトの参加レポート)。ML2の印象を要約すると、「Messyの実践を生で見てあるいは参加して楽しむということを軸に、様々な嗜好、様々な背景の人たちが集まって、それぞれのスタンスで自由にイベントを消化し、自由に交流する」というような感じでしょうか。上記リンク先にある前回の参加レポートのほうもご参照いただければと思います。とにかく、門戸が広く、楽しみ方が多様で自由だということが、前回・今回、そして10月に一般参加者として参加させていただいた「ホームパーティー」イベントを通じて感じたことでした。
今回のML3では、参加された31名様のうち、「スタジオあるく!」のイベント初参加の方が20人近くおられたそうです。 参加された方々の老若男女の幅は前回以上に大きくなった感じで、海外のご出身の方もおられました。
フェティッシュな集まり、特殊な嗜好の集まりは、どうしても敷居が高く感じられてしまう側面がありますが、そうした中でこれほど多くの初めての方に来ていただけるのは、熱心なリピーターさんがおられることと合わせて、こうしたイベントを継続していく中ではとてもありがたいことだと思います。 そしてまた、「一度行ってみよう!」と思っていただいたのは、おそらく、スタジオあるく!やclubwam!がイベントの度に掲載している丁寧なレポートに加え、Twitterやブログなどで積極的に発信される参加者さんの感想といったような、イベントが終わってからも双方向的に展開される交流やコミュニケーションのおかげだと思います。その点でも、イベントの開催はとても多くの参加者の方に支えられているように感じました。
私も前回のML2に初めて参加させていただいて感じたのですが、けっして「一見さんお断り」ではなく、むしろ「初めまして」の方も歓迎するような、とても緩やかな、出入り自由な空気があったような気がします。ステージの内容は多様で、「こうでなければならない」という型のようなものはありません。
楽しむスタイルについても、レポートの写真ではどうしても実践的な側面が強調されがちになりますが、実際にはもっと多様です。盛り上がりの真ん中へと入っていってシャワー必須の状態になる楽しみ方もあれば、少し離れて「バカやってるなあ」「よくやるなぁ」とまったり眺める楽しみ方や(念のため、「バカをやる」というのは肯定的なニュアンスで例示しています)、ふだんは鑑賞のみだけどなんか面白そうだからと少しだけ泡のパイ投げをしてみる楽しみ方もあり、全部を列挙するのは難しいほどに、それぞれの方がそれぞれの姿勢で参加しておられたように思います。これも、間口の広さにつながっているのだろうと思いました。
打ち上げの飲み会の席でいろいろな方からお話をお聞きしていると、「迷った末に初めて参加してみたが、とても楽しかった、来て本当に良かった」という趣旨のことを言っておられた方が複数おられたのが印象的です。
ついでに私事で恐縮ながら、今回に限らずこのような機会に関して個人的にすごく嬉しいのは、「サイト見てます」、「ブログ見ています」、「作品を見てます」といった感想を、直接言ってくださる方がおられることです。 このようなときは、サイトやブログを続けていてよかったと思えます。いつもご覧いただき、ありがとうございます。
今回、ステージにあがってモデルの役割を果たした女性の方は6人おられました。このうち、寧々さん・莉華さん・aiさんは、前回のML2にもモデルあるいは参加者さんという形で参加しておられました。それ以外の涼さん(Stage2と5に登場)・ビスコさん(Stage2に登場、Stage5で司会)・ハルカさん(Stage5に登場)は、Messy自体を経験されるのが完全に初めてで、そのためMessyのイベントも初めてということになります。
少し舞台裏になりますが、足立さんのご判断により、当初、涼さんはモデルさん、ビスコさんとハルカさんはバックアップを兼ねた裏方スタッフさんとして来ていただきました。バックアップというのは、なにぶん体調管理の難しい冬のイベントで(過去のライブML1とML2はそれぞれ2011年5月と2012年7月という暖かい時期の開催です)、且つステージ数も多いため、万一どなたかモデルさんが体調不良だったりした場合に代役となってくれる役割ということです。
その点で、一応はモデルをするかもしれない心構えはお持ちでしたが、実際に裏方だけでなくモデルもやっていただくことが決まったのは、当日会場に来てからでした。この日は無事にモデルさん全員が揃いましたが、ご本人や足立さんと相談の上、せっかくの機会ということもあり、モデルとしてどこか少しでも出番を持っていただくことになりました。その結果が、Stage2のビスコさん、Stage5の「ADASHUクイズ」のハルカさんということになります。もちろん裏方としてもずいぶんと積極的にお手伝いしていただき、涼さんも、モデル以外の部分でも本当にいろいろと動いていただきました。
寧々さん・莉華さん・aiさんは経験者ならではの作り込んだステージを披露され、一方では、初々しいモデルさんもおられて、そういった点でかなり個性的な方々が揃ったのではないかと思います。それぞれが持ち味を発揮されて、モデルさんも含めパフォーマーの皆さんにはただただ感謝です。
【写真】ライブ開始時の挨拶でモデルさん勢揃い
撮影の場合でもそうですが、Messyの実践的な活動では、準備と片付けがたいへんです。特にライブイベントではほぼ会場全体を養生する必要があります。片付けは養生よりもさらにたいへんで、足下の広い範囲がよごれて自由に動けるスペースが限られる中、うまく順序を考えながら養生をはがしていく必要があります。片付けが終わると、大きなゴミ袋がいくつも発生します(今回のスタジオあるく!公式レポートでも触れられています)。
前回のML2で感心したのが、お手伝いをされていた常連参加者さんたちの手際の良さでした。 今回も、養生のときには、巨大なブルーシートや様々な種類の養生シート、サランラップの業務用強化バージョンのようなものを使って、会場の床や柱が覆われていきます。片付けのときには、ブルーシートの大きさに苦労しつつも、参加者さんのご協力もあって、全体としては順調に片付けられていきました。
この項目でついでに書いておくと…。この日は進行が時間的に押していたこともあり、片付けが終わり会場から引き上げる頃には当初の予定の撤収時間を過ぎていました。開催の少し前の時期に、スタジオあるく!の実践系のイベントはこのML3でいったん一区切り、次回は未定ということをお聞きしていたので、最後の締めに何か挨拶や口上があるのかと思っていたところ、当の足立さんからは…。
(参加者の方々が引き上げていく中)「すみません、バタバタしてますが時間が押してるのでこれで終わります。あと、スタジオあるく!のイベントはしばらく休業します。それじゃ、ありがとうございましたぁ」(おわり)
今年5月から12月にかけて足立さんの活動の様子を拝見してきましたが、湿っぽさがゼロ…というかそもそも挨拶の時間の有無なんて頓着していないというのは、キャラクターがよく出ていらっしゃるのかもしれません。ともあれ、参加者の皆様、会場関係者の皆様、時間が押してしまってすみませんでした。
【写真左】養生の風景。床と奥の壁がほぼ全面的に覆われています。
【中】準備中の1枚。ハルカさんのピエロメイク。撮影OKの時間帯にスタッフとして写真に写りこんでも大丈夫なように。
【右】準備の合間をぬってリハーサル。
最後のStage6のパイ投げでは、時間の都合上、前のStage5の「ADASHUクイズ」で激しくよごれた男性参加者の方たちにはそのままステージのあたりに残って楽しんでいただき、それ以外の方がステージより手前のスペースでシェービングクリームのパイ投げをすることになりました。
女性陣(涼さん・ビスコさん・ハルカさん・aiさん)はいったんシャワーに行って綺麗になって戻ってきて、涼さんとaiさんはモデルとしてパイ投げにも参加されました。
ビスコさん・ハルカさんには、このパイ投げの後にある片付けのスムーズな進行(と、先述のとおりもともとは裏方さんとしてのご依頼のため、あまりにモデル的な出番が多くなるのは体力的にもお仕事の条件的にも申し訳ないという点)を考慮して、スタッフとして綺麗なままで自由に動ける状態でいてもらうことにしました。実際、片付けにはよごれていない人も必要です。
ビスコさんはステージ横、ハルカさんにはそれとは反対側のお風呂場への通路あたりで待機してもらっていましたが、ビスコさんが目の前のステージあたりで繰り広げられているよごれのはげしい人たちの弾けっぷりを見て、「参加してみたい!」と言いだします。そして急遽水着姿になり、パイ投げを経由してから、ステージのはげしいよごれゾーンの中に突入し、白ペンキを浴びせられていました。
個人的に、このような予定外のMessyというシチュエーションには惹かれるものがあり、この日見た光景として印象に残っています。作品撮影のモデルさんの場合、事前の打ち合わせからご自身がすることをすべて分かっておられますので、ふだんの撮影ではなかなかこのような「予定外」のシチュエーションを目にすることはありません。
また、涼さんも当初はシェービングのパイ投げエリアのほうで遊んでおられましたが、ステージの人々の誘いにのせられてそこへ合流、墨汁を浴びたり白ペンキを浴びたりしてかなりすごい状態になっていました。
モデルさんたちは、こうしたジャンルのことを好意的に捉えておられるとはいえ、あくまでもご依頼を受けてのお仕事として来ておられます。 その点を考慮すると、これらの光景はなかなかない展開かもしれません。モデルさんのキャラクター、Messyという遊び方そのものの魅力に加えて、参加者の方々の盛り上がりが、そのような展開を生み出すほどの空気・雰囲気を作り上げていたということだと思います。
他にも多くの印象的な光景がありましたが、全部を挙げ始めるときりがなく、とりあえずは上記のエピソードを書いておきます。思い出したことがあれば、またTwitterのほうでも補足したいと思います。
【写真左】うっかりステージ付近に足を踏み入れ、ものすごい状態になった涼さん
【右】自ら飛び入りして、ものすごい状態になったビスコさん
イベントというものについて考えてみると、どれほど門戸が広いといっても、すべての方の嗜好、すべての方の求める要素をカバーするのは難しいと思います。 私の漠然とした考えとしては、撮影と同様、イベントに関しても、企画と実行をする良い意味でクレイジーな方が増えていけば…と期待しています。
もっと広い見方で言えば、イベントにせよ撮影せよ他のことにせよ、発信源が一つのサイト、一つのグループ、一人の活動者ではどうしても限界があるので、発信者と受け手ともども「層」として広がっていくのが理想だと思います。イベントをする人、撮影する人、サイトやブログやTwitterをする人、そこへ参加したり関係したりしていく人……という中で、様々な発信やつながりの形が出てくることでしょう。それらが「層」として厚くなっていけば、少しずつでも、ジャンル全体の普及やジャンルのファン人口の増加、あるいはファンではないまでも理解してくれる人たちの増加につながっていくかもしれません。
これはきれい事ではなく、たぶん多くの方の実益にも適うことだと考えています。「層」の広がりによるメリットをひらたく表現するならば、撮影にせよイベントにせよ個人間の私的なお付き合いにせよ、モデルさんを見つけやすくなり、イベントを開催しやすくなり、趣味嗜好をパートナーさんに言いやすくなり、あるいはもともとそういう嗜好を持つ人を見つけやすくなるということだと思います。また、新しい多様な制作者による今より多くの作品を、より高い水準で、より多くの選択肢で、より安価に見られるかもしれません。ですので、発信者やそこに関与してくる人の増加云々の話は、きれい事ではなく、欲望の実現や日々の趣味活動の楽しさと密接に関係した実益だと思います。
私自身の感想を書きますと、ML2とML3への参加は、とても新鮮な経験でした。1990年代後半以降、このジャンルの様々な情報発信を見てきて、もうたいていの取り組みは想像の範疇内にあるようなつもりでいたのですが、ML2への参加以来、実は自分は何も知らなかったことを痛感しました。新しい楽しみ方や関わり方を示してくれたような気がします。たぶんこのジャンルはまだまだ黎明期で、未知の試みが数多くあるのだろうと思いました。
以上、あれこれとりとめもなく書いてきたのは、私というフィルターを通してのライブイベントにまつわる雑感に過ぎません。おそらく参加された方それぞれが、また違ったいろいろな感想をお持ちだと思います。
繰り返しになりますが、今回のMESSYLIVE3および一連のイベントの時間・空間を作り上げていたすべての参加者さん・関係者さんにお礼申し上げます。また、そもそもそうした世界を覗くきっかけを直接的に与えていただいた足立さんとaiさんにも、改めてお礼申し上げます。ありがとうございました。
締めくくりとして、ライブの終了後にあるモデルさんからいただいたメッセージを引用させていただきます。
参加者の皆様がご自身の好きな世界観を心から楽しんでいらっしゃるお姿に生命力を分けていただいたようで、何だかとても元気になるイベントでした♪
ありがとうございました!
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